FXを続けていると、
「頭では分かっているのに、なぜかルールを破ってしまう」
そんな経験が出てくることがあります。
エントリーしてはいけないと分かっているのに、入ってしまう。
損切りした直後に、もう一度チャートを見てしまう。
利益が出ているのに、もっと取れるような気がしてしまう。
そして、あとからチャートを見返して、
「どうしてあそこで入ったんだろう」
と後悔する。
私自身、以前はこうしたことを何度も繰り返していました。
当時は、
「もっと冷静にならなければ」
「感情をコントロールできるようにならなければ」
と考えていました。
でも、なかなかうまくいきませんでした。
そこで少し考え方を変えてみました。
感情をなくそうとするのではなく、感情が出てきたことに気づく。
そして、
「今、自分はこう感じているんだな」と、一歩引いて眺めてみる。
今回は、私自身が実際に試してきた中で、比較的取り組みやすいと感じた「感情を客観視する方法」を3つ紹介します。
FXで感情に振り回されるのは、意思が弱いからなのか
FXでは、
「感情的になってはいけない」
とよく言われます。
もちろん、それは大切なことだと思います。
ただ、実際に自分がトレードしてきて感じたのは、
感情が動くこと自体を悪いことにしてしまうと、かえって苦しくなる
ということでした。
負ければ悔しい。
利益が出れば嬉しい。
絶好のチャンスを逃せば、「入っておけばよかった」と思う。
連敗すれば、次こそ勝ちたくなる。
これは、ある意味では自然な反応なのかもしれません。
問題なのは、感情が出てくることではなく、
その感情に気づかないまま、行動まで持っていかれてしまうこと
なのではないでしょうか。
そこで私は、
「感情を抑える」
よりも、
「感情を観察する」
という考え方を少しずつ取り入れるようになりました。
① トレードをできるだけ「作業」に近づける
まず取り組んだのが、
判断する項目をあらかじめ決めておくこと
でした。
以前の私は、チャートを見ながら、
「これ、入ってもいいんじゃないか?」
「もう少し待ったほうがいいかな?」
「ここまで来たなら、入ってもよさそうだ」
など、その場その場で考えていました。
こうなると、どうしても感情が入り込む余地が増えてしまいます。
そこで、自分のトレードルールをチェック項目にしてみました。
たとえば、
- 上位足の方向はどうなっているか
- 狙っている形になっているか
- 意識される水平線などがあるか
- 自分が決めたエントリー条件を満たしているか
- 損切り位置は事前に決められているか
といった具合です。
もちろん、これは私の場合です。
大切なのは、他人のチェックリストをそのまま使うことではなく、
自分のルールを「判断できる形」にしておくこと
だと思っています。
条件が揃っていなければ見送る。
揃っていれば、淡々と実行する。
こうしておくと、
「入りたいから入る」
という判断が少し減ってきます。
感情を強く抑え込むのではなく、
感情が判断に入り込む余地を、あらかじめ小さくしておく。
私には、この考え方が合っていました。
② チャートを「実況」してみる
次に試したのが、少し変わった方法です。
それは、
自分がトレード実況をしているつもりで、チャートを声に出して説明する
という方法です。
実際に誰かに見せる必要はありません。
一人で、
「今は上位足がこうなっている」
「ここは自分の条件にはまだ届いていない」
「今入りたいと思っているけど、その理由は何だろう」
などと声に出してみます。
これをやってみると、意外なことに、
「いや、今の自分の説明だと入る理由が弱くないか?」
と気づくことがあります。
頭の中だけで考えていると、都合のいい理由を後から付け足してしまうことがあります。
でも、それを言葉にすると、自分でも違和感に気づきやすくなります。
特に、
「今、入りたいと思っている」
と口に出してみるだけでも違いました。
「なぜ入りたいんだろう?」
と、その次の問いが自然に出てくるからです。
そして、
「条件が揃ったから入りたい」
のか、
「なんとなく動きそうだから入りたい」
のか。
この2つを区別しやすくなります。
これは私にとって、
感情を消すためではなく、感情と判断を分けるための練習
になりました。
③ トレードノートに「感情」を記録する
3つ目は、トレードノートです。
ただし、以前の私が書いていたものとは少し違います。
昔は、
「通貨ペア」
「エントリー時間」
「利確・損切り」
など、トレードの結果を中心に記録していました。
もちろん、それも大切です。
でも、そこに、
「そのとき自分はどう感じていたのか」
を加えるようにしました。
たとえば、
- エントリー前に焦っていた
- 早く入りたい気持ちがあった
- 損切りした直後に取り返したくなった
- 利益が出ると、もっと欲しくなった
- 見送ったあと、「入ればよかった」と後悔した
などです。
できれば、トレードが終わってから思い出すのではなく、
その感情が出てきたときに、短くメモしておく
ほうが分かりやすいと思います。
すると、少しずつ自分のパターンが見えてきます。
「自分は連敗すると焦りやすい」
「含み益が出ると利確を急ぎやすい」
「チャンスを逃したあとに、次の場面で入りたくなりやすい」
など。
ここが見えてくると、
「またやってしまった」
から、
「この状況になると、自分はこういう感情が出やすいんだな」
という見方に変わってきます。
これは、私にとってかなり大きな違いでした。
感情を「敵」にしない
ここまで読んでいただいて、
「結局、感情をコントロールするということじゃないの?」
と思われるかもしれません。
私自身も最初はそう思っていました。
でも今は、
感情を完全にコントロールする必要はないのかもしれない
と考えるようになりました。
怒ることもある。
焦ることもある。
欲が出ることもある。
取り返したくなることもある。
それを、
「こんな感情を持つ自分はダメだ」
と否定してしまうと、今度はその自己嫌悪まで抱えることになります。
だから、
「今、焦っているな」
「今、取り返したくなっているな」
「今、入りたいと思っているな」
と、まず気づく。
それだけでも、以前とは少し違います。
感情と行動の間に、ほんの少しだけ距離ができるからです。
「感情に振り回される自分」を責めすぎない
FXで勝てない時期は、どうしても自分を責めやすくなります。
「またルールを破った」
「またポジポジしてしまった」
「自分はメンタルが弱い」
私も何度もそう考えてきました。
でも、何度も失敗して分かってきたのは、
自分を責めるだけでは、同じ問題は解決しない
ということでした。
必要なのは、
「なぜ、そういう行動をしてしまったのか?」
を少しだけ観察すること。
たとえば、
「負けた直後だったから」
「チャンスを逃したと思ったから」
「最近勝てていなかったから」
「暇でチャートを見続けていたから」
そんなきっかけが見えてくれば、次にできる対策も変わってきます。
だから私は、
感情に負けない人になる
というより、
自分の感情のクセを知っている人になる
ことを意識するようになりました。
感情のクセが見えてくると、対策も変わってくる
たとえば、
「損切りすると、すぐ取り返したくなる」
という自分のクセが分かったとします。
すると、
「損切りした後はチャートから離れる」
というルールを作ることができます。
「チャートを長く見ていると、余計なエントリーが増える」
なら、
「トレード時間以外はチャートを閉じる」
という方法も考えられます。
「チャンスを逃したあとに焦る」
なら、
「見送ったあとに次のチャンスを探さない」
というルールを作ることもできます。
つまり、
感情を知ることは、自分を責める材料を増やすことではなく、自分を守る材料を増やすこと
なのだと思います。
それでも感情はなくならない
ここは、私自身も大切にしているところです。
こうした方法を試したからといって、
「もう感情的にならなくなりました」
とは言えません。
今でも焦ることはあります。
「入りたい」と思うこともあります。
負ければ悔しいです。
ただ、以前と少し違うのは、
「今、自分は感情が動いているな」と気づける場面が増えたこと
です。
それだけでも、行動を一度止められることがあります。
100点を目指す必要はないのかもしれません。
昨日より少し早く気づけた。
一度チャートを閉じられた。
1回だけ余計なエントリーを我慢できた。
そういう小さな変化の積み重ねでもいいのだと思います。
もし「ポジポジ病」が止められないなら
ここまでの話を読んで、
「感情を観察することは分かった。でも、実際にチャートを開くと、やっぱり入りたくなる」
という方もいると思います。
私自身、まさにそこに長く苦しみました。
ポジポジ病は、
「入らないように我慢すればいい」
だけでは、なかなか解決しませんでした。
むしろ、
なぜ自分は、そこまでエントリーしたくなるのか
を考えるようになってから、少しずつ変化していきました。
その過程については、こちらの記事にまとめています。

負けたあとに「取り返したい」となってしまうなら
もう一つ、感情が大きく動きやすいのが、
損切りした直後
です。
「このまま終われない」
「あと1回だけ」
「さっきの損失を取り返したい」
そう思ってしまう。
これも私自身が何度も経験してきました。
そして、この「取り返したい」という気持ちは、単純にお金を取り戻したいだけではないのかもしれません。
負けたという事実を消したい。
自分の判断を間違いにしたくない。
今日の収支を戻したい。
そんな感情が重なっていることがあります。
このテーマについては、現在のブログで改めて整理した記事があります。

感情をなくすより、感情に気づけるようになる
FXを続けていると、
「もっと冷静になりたい」
と思うことがあります。
私もそうでした。
でも今は、
「冷静な人になる」より、「自分が冷静ではなくなった瞬間に気づける人になる」
ほうが、現実的なのではないかと思っています。
感情は出てきます。
焦ることもあります。
欲が出ることもあります。
悔しいこともあります。
それを無理に消そうとするのではなく、
「今、自分はこういう状態なんだな」
と一歩引いて見る。
そこから、
「では、今はどうするか」
を考える。
この順番なら、少しずつ身につけていけるのではないでしょうか。
私自身、まだ毎日が練習です。
それでも以前より、自分の感情に振り回される時間は少しずつ減ってきました。
まとめ
今回は、FXで感情に振り回されないために、私が実際に取り組んできた3つの方法を紹介しました。
- トレードをできるだけ作業に近づける
- チャートを声に出して実況してみる
- トレードノートに感情を記録する
どれも特別な方法ではありません。
だからこそ、試しやすいのではないかと思っています。
そして一番伝えたいのは、
感情が出てくる自分を、必要以上に責めなくてもいい
ということです。
感情は、完全になくすものではないのかもしれません。
まずは、
「自分はどんな場面で焦るのか」
「どんなときにポジポジしたくなるのか」
「何がきっかけで取り返したくなるのか」
そこを知ってみる。
自分の感情のクセが分かれば、そのクセに合わせた対策も少しずつ考えられるようになります。
私自身も、まだ完璧ではありません。
それでも、
「また感情的になってしまった」
だけで終わらせず、
「今回は、何が自分をそうさせたんだろう?」
と考えられるようになったことは、大きな変化でした。
FXで勝ちきれずにもがいているときほど、自分を変えようと焦ってしまいます。
でも、まずは自分を知ることからでもいいのかもしれません。
感情のクセを一つ見つける。
その一つに対策をしてみる。
そして、また一つ見つける。
そんな小さな積み重ねが、いつか「崩れにくい自分」を作っていくのではないかと思っています。
もし今、
「何をやっても感情的になってしまう」
「ルールを守りたいのに、なぜか崩れてしまう」
そんな状態にいるなら、こちらの記事も読んでみてください。
私が長く負け続けたあと、ようやく「崩れなくなる」という感覚を少しずつ掴めるようになった過程を、できるだけ正直に書いています。

焦らなくても大丈夫です。
私自身も、かなり遠回りしてきました。
だからこそ、今もまだ途中にいる一人として、少しずつ一緒に整理していけたらと思っています。
本日も、最後までお読みいただきありがとうございました。
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