FXを始めたばかりの頃、私は「待つ」ということが本当に苦手でした。
今振り返ると、チャートを見ながらずっと、
「そろそろ動くんじゃないか」
「ここから上がりそう」
「今入っておいたほうがいいんじゃないか」
そんなことばかり考えていたように思います。
そして、まだ自分のエントリーポイントになっていないのに、先に入ってしまう。
いわゆるフライングエントリーです。
もちろん、思惑通りに動いてくれることもあります。
でも、そういうときほど「やっぱり早く入って正解だった」と思ってしまうんですよね。
問題は、その裏側でした。
本来なら自分のロジックが完成するまで待っていれば避けられたはずの損失を、何度も自分から取りにいっていた。
当時の私は、そのことにすら、ちゃんと気づいていませんでした。
「なぜ勝てないのか」が、そもそも分かっていなかった
FXでなかなか勝てない時期というのは、不思議なものです。
負けるたびに、
「手法が悪いのかな」
「もっと勝率の高い手法を探したほうがいいのかな」
「インジケーターを追加したほうがいいのかな」
「自分にはFXの才能がないのかな」
と考えてしまいます。
私もそうでした。
でも、本当はもっと単純なところで、自分のトレードを壊していたんですよね。
自分で決めたエントリーポイントまで待てていなかった。
ただ、それを当時は自覚できていませんでした。
「負けた」という結果だけを見ると、どうしても手法そのものに原因を求めたくなります。
ところが、トレードを記録して振り返るようになってから、少しずつ見えてきたものがありました。
「あれ? この負け、そもそも自分のロジックに合っていないじゃないか」
そんなトレードが、思っていた以上にあったんです。
トレードノートが教えてくれた、嫌な事実
トレードノートをつけ始めてから、私は自分のトレードを後から眺められるようになりました。
その場では、
「ちょっと早かっただけ」
「もう少し待てばよかった」
くらいにしか思っていなかったトレードが、何度も記録として並んでいる。
そして、あることに気づきました。
自分の形になるまで待てていないときほど、無駄な負けが増えている。
これは、かなりショックでした。
なぜなら、それまで私は「勝てない原因」を外に探していたからです。
相場が悪い。
値動きが難しい。
騙しだった。
指標発表があった。
そんなふうに理由を探していたのですが、記録を並べてみると、その前に自分自身が余計なことをしているケースが少なくなかった。
もちろん、FXでは自分の思い通りにならないことがあります。
どれだけ完璧なポイントで入っても負けることはあります。
だからこそ、そこを混同しないことが大切だったんだと思います。
「ロジック通りに入って負けた」のか。
それとも、
「待てずに自分から余計なトレードをした」のか。
この二つは、同じ「損失」でも意味がまったく違います。
待てるようになったのは、意志が強くなったからではなかった
では、どうやってフライングエントリーが減っていったのか。
自分では、特別に精神力を鍛えたつもりはありません。
「絶対に我慢するぞ!」
と毎回、自分に言い聞かせていたわけでもありません。
むしろ、少しずつ変わっていったきっかけは、自分のロジックを検証して、振り返ることでした。
どんな場面なら期待値があるのか。
どんな条件が揃ったときに、自分のトレードは機能しやすいのか。
逆に、どんな場面で入ると無駄な損失が増えるのか。
それを何度も見ていく。
すると、少しずつですが、
「ここまで待てばいい」
という基準が自分の中にできてきます。
そして、それ以上に大きかったのが、
「待っても大丈夫」と思えるようになったこと
でした。
これは、かなり大きな変化だったと思います。
以前は、目の前の値動きを逃すことが怖かった。
「今入らないと、このチャンスはもう来ないんじゃないか」
そんな焦りがありました。
でも、自分のロジックの期待値を検証していくと、少しずつ考え方が変わってきます。
「今回を逃しても、また自分の形は来る」
そう思えるようになったんです。
これは、FX初心者の頃の自分にはなかなか持てなかった感覚でした。
「チャンスを逃すくらいなら、負けたほうがマシ」になった
以前の私は、チャンスを逃すことを「損失」のように感じていました。
チャートが自分の予想方向へ動いていくと、
「ほら、やっぱり上がった」
「入っておけばよかった」
と悔しくなる。
すると、まだロジックが完成していないのに、
「もういい。ここから入ろう」
となってしまう。
そして、そこから逆行して損切り。
今度は、
「さっき入らなかったからだ」
と考えて、また焦る。
そんな悪循環です。
でも、トレードを続けていくうちに、少しずつ価値観が変わりました。
「自分の形になっていないなら、見送ればいい」
と思えるようになったんです。
たとえ、その後にチャートが自分の予想通りに動いていったとしても、
「まあ、今回はそれまで」
と考えられる。
もちろん、毎回完璧にそう思えるわけではありません。
今でも「入っておけばよかったな」と思うことはあります。
ただ、それでも以前ほど、その悔しさを理由に次のトレードを急ぐことはなくなりました。
ここは、FXで勝ちきれずに悩んでいるときには、意外と大事なポイントなのかもしれません。
「勝つために入る」のではなく、「自分の条件が揃ったから入る」。
この違いが、少しずつ自分の中に染み込んできました。
自分の手法を信じられないと、「待つ」のは難しい
ここで、当時の自分について、もう一つ気づいたことがあります。
私は単純に「我慢が足りなかった」のではなかったのかもしれません。
自分の手法を信じ切れていなかった。
これが大きかったように思います。
検証も十分にできていない。
トレードの振り返りも曖昧。
それなのに、別の手法が気になってしまう。
SNSで誰かが勝っているのを見ると、
「こっちのほうがいいんじゃないか」
と思ってしまう。
そんな状態で、自分のエントリーポイントまでじっと待つのは、なかなか難しいですよね。
だって、
「この形になるまで待てばいい」
と信じるための材料が、自分の中にないからです。
だから、目の前の値動きに心を奪われる。
「今入らないと置いていかれる」
と思ってしまう。
そして、ロジックが完成する前に飛びつく。
結果として負ける。
負けるから、ますます自分の手法を信じられなくなる。
そしてまた、別の手法を探したくなる。
今振り返ると、これはかなり苦しい循環でした。
でも、検証と振り返りを重ねていくと、少しずつこの循環が逆回転し始めます。
自分のロジックには、長期的に見れば期待値がある。
だから、今回を逃してもいい。
今回のトレードで無理に利益を取る必要はない。
自分の形になるまで待って、それでも負けたのなら、それは受け入れられる。
そんな感覚が、少しずつ育っていきました。
そして、ある程度安定して勝ち続けられるようになってから、ふと気づいたんです。
以前はあれだけ多かったフライングエントリーが、いつの間にか激減している。
「我慢している」という感覚すら、あまりない。
ただ、
「まだ自分の番じゃないな」
と思って待っている。
そんな状態になっていました。
そして、この変化を実感するようになってから、私はある一つの仮説を考えるようになりました。
それが、
「エントリーを待つ力」と「ポジションを持ち続ける力は、もしかすると同じものなのではないか」
ということでした。
一見すると、まったく別の話に見えます。
エントリー前は「待つ」。
エントリー後は「握る」。
でも、その根っこにあるものを考えてみると、どちらにも共通しているものがあるように思えたんです。
それは、
衝動に流されず、自分で決めた計画を守る力。
そして、自分のシナリオとルールを信じる力。
このことに気づいてから、私の中では「待つ」という言葉の意味が少し変わりました。
単にエントリーを我慢することではなかったのかもしれません。
もしかすると、FXで長く生き残っていくうえで必要になる、もっと根っこの部分の力なのかもしれない。
そう考えるようになったんです。
そして面白いことに、この仮説を意識してトレードを眺めるようになると、いくつか「やっぱり同じなんじゃないか」と思える場面が見えてきました。
ここから先は、私自身が実際のトレードで感じるようになった、**「待てるようになったとき、なぜポジションを持った後も余計なことをしにくくなったのか」**について、もう少し具体的に掘り下げてみたいと思います。
「待つ力」と「握力」は、本当に同じなのか
ここからは、少し踏み込んだ話をしてみたいと思います。
前半で書いたように、私はある時期から、
「エントリーは、自分の形になるまで待つ」
ということを以前より徹底できるようになりました。
そして、その変化を自覚するようになってから、もう一つ気になることが出てきました。
それが、
「待てるようになったことと、ポジションを持った後に余計なことをしなくなったことは、もしかしたら同じ根っこなのではないか」
ということです。
もちろん、これは私自身のトレードを振り返って感じた仮説です。
「絶対にこうだ」と言えるほど、何百回、何千回と科学的に検証したわけではありません。
ただ、自分のトレードを眺めていると、
「あれ?」
と思う場面が、少しずつ増えていきました。
①待てないときは、エントリー後も待てなかった
まず分かりやすかったのが、これです。
フライングエントリーをしていた頃の私は、エントリーした後も落ち着きがありませんでした。
例えば、自分のシナリオとしては、
「ここまで押してきて、こういう値動きになったら買う」
と考えていたとします。
ところが、実際にはそこまで引き付けられない。
「ちょっと早いけど、ここから反転するかもしれない」
と入ってしまう。
すると、エントリー直後に少し下がっただけで、
「やっぱり早かったかな」
「一旦逃げたほうがいいかな」
と不安になる。
そして、損切りラインまで届いていないのに、自分から決済してしまう。
その後、チャートを見ると、最初に考えていたシナリオ通りに動いていく。
これは、かなり悔しいですよね。
「なんであそこで切ったんだろう」
となります。
でも、今になって考えると、これはある意味当然だったのかもしれません。
そもそもエントリーする前から、待てていなかったんです。
自分で決めた条件が揃うまで待てなかった人間が、エントリーした途端に、
「よし、あとはシナリオ通りになるまでじっと待とう」
と急に別人になるわけではありません。
エントリー前の焦りは、そのままエントリー後にも持ち込まれていました。
だから、少し逆行すれば怖くなる。
少し含み益になれば、
「今のうちに利益を確定したほうがいいんじゃないか」
と考える。
ちょっとした値動きの揺さぶりに、その都度反応してしまう。
今振り返ると、
「待てない」という問題が、エントリー前だけに存在していたわけではなかった
のだと思います。
②「ここまで待った」という経験が、握る力につながっていった
ところが、自分の形になるまで待てるようになってくると、少し違った感覚が出てきました。
例えば、
「この条件が揃わなければ入らない」
と決めていた場面。
チャートがその条件になるまで、じっと待つ。
途中で一度大きく動いてしまっても、
「まだ条件が揃っていないから、今回は見送り」
とする。
そして、ようやく自分のロジックに合致したところでエントリーする。
ここまでやってからポジションを持つと、不思議と少し落ち着いていられるんです。
もちろん、含み損になれば嫌です。
含み益が減れば悔しいです。
そこは今でも変わりません。
でも、
「自分が考えた場所で入った」
という感覚がある。
だから、少し逆行したくらいでは、
「やっぱり間違えた!」
と慌てにくくなりました。
もちろん、ルール上の損切り条件に該当すれば切ります。
そこは別の話です。
大切なのは、
値動きが少し動いただけで、最初に決めたシナリオまで自分から壊さなくなった
ということでした。
ここで私は、
「もしかして、これってエントリー前に待てるようになったことと同じなんじゃないか?」
と思ったんです。
③「待つ」とは、実は「自分を信じること」だった
もう一つ、かなり大きかったのが、
自分のロジックへの信頼感
でした。
ここは、今になってかなり重要だったと思っています。
以前の私は、
「この手法、本当に勝てるのかな」
という不安を抱えながらトレードしていました。
当然ですよね。
十分な検証をしていない。
過去チャートを振り返ってもいない。
自分がどんな場面で勝ちやすく、どんな場面で負けやすいのかもよく分かっていない。
そんな状態で、
「この形になるまで待ちましょう」
と言われても、なかなか待てません。
目の前で相場が動けば、
「もっと早く入ったほうがいいんじゃないか」
と思ってしまう。
でも、自分のロジックを検証して、
「この条件が揃った場面を長期的に繰り返せば、トータルではプラスになる可能性がある」
という感覚が少しずつ持てるようになる。
すると、
「今回を取らなくてもいい」
と思えるようになってきます。
ここが大きな違いでした。
一回一回のトレードを「絶対に勝たなければならない勝負」と考えなくてよくなる。
10回、50回、100回と繰り返した先で考えればいい。
そう思えると、目の前のローソク足に対する執着が少しずつ薄くなっていきます。
そして、この感覚はエントリー後にもつながっていきました。
「この一回がどうなるか」
ではなく、
「自分が検証してきた形を、今回も淡々とやる」
という考え方になっていったんです。
④「取り逃したくない」という気持ちが弱くなった
FXで勝ちきれない頃、私は「損をしたくない」という気持ちだけではなく、
「利益を取り逃したくない」
という気持ちにもかなり振り回されていました。
これ、意外と厄介なんですよね。
損失なら、
「ここから下がるかもしれない」
と怖くなる。
でも利益が出そうな場面では、
「ここから上がるかもしれない」
と欲しくなる。
どちらも結局、
「今この瞬間を逃したくない」
という感情だったのかもしれません。
だから、エントリーポイントまで待てない。
そして、含み益が出たら出たで、
「この利益を失いたくない」
と早く利確する。
これでは、チャートを見るたびに感情が動いてしまいます。
ところが、自分のロジックの期待値を理解していくと、少しずつ、
「別に今回を取れなくてもいい」
と思えるようになります。
エントリーを逃してもいい。
含み益が一時的に減ってもいい。
ルール上、まだ決済する場面ではないなら待てばいい。
もちろん、毎回そうできるわけではありません。
それでも以前より、
「今すぐ何かしなければ」という衝動
から距離を置けるようになりました。
そして、ここに「待つ力」と「握力」の共通点があるように感じたんです。
どちらも、
今すぐ結果を欲しがる自分を、少しだけ横に置く力
なのではないか。
⑤本当に強くなったのは「握力」ではなく「余計なことをしない力」かもしれない
ここは、少し言葉を変えたほうがいいかもしれません。
FXではよく、
「握力が強い」
という言い方をしますよね。
含み益になったポジションを伸ばせる。
ちょっとした逆行で手放さない。
利益を大きく取れる。
確かに、そういう意味では握力という表現は分かりやすいと思います。
でも、自分のトレードを振り返っていると、
「握力を強くしよう」
と意識するより、
「余計なことをしない」
と考えたほうが近い気がします。
エントリー前なら、
条件が揃うまで余計なエントリーをしない。
エントリー後なら、
決めた損切り条件になるまで余計な損切りをしない。
利益が伸びているなら、
不安だからという理由だけで余計な利確をしない。
逆に、シナリオが崩れたなら、
「もう少し待てば戻るかもしれない」
と余計な粘りをしない。
結局のところ、
自分で決めたルール以外の理由で行動しない。
これが共通しているんですよね。
だから私は、「待つ力」という言葉を以前より少し深く考えるようになりました。
⑥「ここまで待ったからこそ、ここからも待てる」
そして、もう一つ面白いことがあります。
エントリーまでしっかり待った経験があると、ポジションを持った後にも、
「ここまで待ったんだから、あとは自分のシナリオを見届けよう」
という感覚が出てくることがあります。
もちろん、これは「損切りを我慢して持ち続ける」という意味ではありません。
そこは絶対に分けて考えなければいけません。
ルール上、損切りするべきなら損切りする。
シナリオが崩れたなら撤退する。
ただ、
「ちょっと逆行した」
「含み益が少し減った」
「思ったより動くのが遅い」
という程度のことで、計画を放棄しなくなる。
これは、自分にとってかなり大きな変化でした。
以前なら、
「早く入ってしまったから怖い」
だった。
今は、
「自分が待って決めた場所だから、あとは決めたところまで見てみよう」
となる。
この違いは、数字では表しにくいものです。
「握力が何%上がりました」
なんて測れません。
「何百pips取れるようになりました」
という派手な結果が出たわけでもありません。
でも、トレード中の自分の行動を見ていると、確かに変わった。
私はそこを大切にしています。
「待てるようになった」のではなく、「待っても大丈夫だ」と思えるようになった
ここまで書いてきて、今なら一つの言葉にまとめられる気がします。
私は、単純に我慢強くなったわけではなかった。
「待っても大丈夫だ」と思えるようになった。
これが大きかったんじゃないかと思っています。
以前は、
「今入らないとチャンスを逃す」
と思っていました。
だから焦った。
焦るからフライングする。
フライングするから負ける。
負けるから自分の手法を信じられなくなる。
信じられないから、また別のチャンスを探す。
その繰り返しでした。
でも、
検証する。
振り返る。
自分の得意な形を知る。
期待値を把握する。
ルールを明確にする。
そして、それを何度も繰り返す。
そうすると、
「今回を逃しても、また次がある」
と思えるようになる。
この感覚ができてくると、エントリー前の焦りが減っていきました。
そして不思議なことに、エントリー後も、
「今すぐ何かしなきゃ」
という感覚が薄れていったんです。
だから私は今、
待つ力と握る力は、表裏一体なのかもしれない
と思っています。
そして、ここで一つだけ伝えておきたいこと
もし今あなたが、
「自分は待てない」
「ポジポジ病が治らない」
「損切りした後にまた入ってしまう」
「含み益になると怖くなって利確してしまう」
「ルールを決めても守れない」
「FXで勝てない理由が分からない」
そんな状態なら、もしかすると「意志が弱い」と自分を責めすぎなくてもいいのかもしれません。
私自身がそうだったからです。
その頃の私は、
「もっとメンタルを強くしなければ」
と思っていました。
でも、今振り返ると、メンタルだけを鍛えようとしても難しかったと思います。
だって、自分の手法を信じるための材料がなかったから。
期待値もよく分からない。
検証も足りない。
自分のトレードの癖も把握できていない。
そんな状態で、
「絶対にルールを守るぞ!」
と気合いを入れても、目の前でチャートが動けば心が揺れるのは、ある意味自然だったのかもしれません。
だからこそ、私にとって大きかったのは、
「メンタルを強くすること」より、「自分が信じられるトレードの土台を作ること」
でした。
これは、かなり遠回りをしたからこそ、今になって分かることです。
失敗を繰り返した先で、ようやく見えたもの
FXを始めたばかりの頃の私は、
「勝てる手法さえ見つかれば、きっと変われる」
と思っていました。
もっと勝率の高い手法。
もっと分かりやすいサイン。
もっと簡単に勝てるロジック。
そんなものを探していました。
でも、いくら手法を増やしても、自分自身がその手法を信じて待てなければ、結局どこかで崩れてしまう。
フライングエントリーをする。
無駄な損失が増える。
焦る。
ロットを上げたくなる。
損失を取り返したくなる。
またルールを破る。
そんなことを繰り返していた時期がありました。
今になって思うのは、
「勝てる方法を知らなかった」だけではなく、「勝てる可能性のある方法を、勝てる形で実行する自分ができていなかった」
ということです。
そして、そのために必要だったのが、今回書いてきた「待つ力」だったのかもしれません。
チャンスを待つ。
自分の形になるまで待つ。
ポジションを持ったら、決めたシナリオを見届ける。
ダメならルール通りに切る。
そして、次のチャンスをまた待つ。
一見すると地味です。
SNSで見るような、
「この一発で○○pips!」
という派手さもありません。
でも、長くトレードを続けていくなら、こういう地味な部分の積み重ねが、案外大きいのかもしれません。
そして何より、
「待てる自分になった」ということは、「相場に自分の都合を押しつけなくなった」ということでもある
のだと思います。
相場を自分の思い通りに動かすことはできません。
だから、自分がコントロールできるところに意識を戻す。
エントリーするかどうか。
ロットはいくつにするか。
どこで損切りするか。
どこまで待つか。
そして、ルール通りに行動できたか。
そういうところです。
最後に、どうしても伝えたいことがあります
もし今、
「FXを何年やっても勝てない」
「勉強しているのに結果が出ない」
「手法を変えても、結局また負ける」
「ルールを作っても守れない」
「もう自分には向いていないんじゃないか」
と感じているなら。
私も、そこをかなり長く通ってきました。
だから、「もっと頑張れば勝てます」なんて、簡単には言えません。
努力したからといって、必ずすぐ結果が出る世界でもありません。
ただ、今振り返ってみると、私が一番苦しかった時期に足りなかったのは、もしかすると「新しい手法」ではなかったんです。
自分がなぜ崩れるのかを、自分自身で理解すること。
そして、
自分が信じられるものを、時間をかけて一つずつ作っていくこと。
そこから少しずつ、トレード中の自分の行動が変わっていきました。
今回書いた「待つ力」も、突然身についたわけではありません。
フライングエントリーを何度も繰り返して、
無駄な負けを積み重ねて、
トレードノートを見返して、
「ああ、自分はここで崩れていたんだ」
と気づいて。
そこから、少しずつ変わっていったものです。
だからもし今、あなたが同じように苦しんでいるのなら。
その失敗を、ただの失敗で終わらせないでほしいと思っています。
もしかすると、その中には、今の自分にはまだ見えていない「崩れる原因」が隠れているかもしれません。
そして、それに気づけた瞬間から、同じ負けの意味が少しずつ変わってくることもあります。
私自身、そうでした。
そして、その先にあったのが、
「どうすれば勝てるのか」ではなく、「どうすれば勝てる状態を自分で壊さなくなるのか」
という問いでした。
もし、この部分をもう少し深く知りたいと思ってもらえたなら、ぜひ読んでみてください。
私は、そこに気づくまでにかなり遠回りしました。
教材を買って、手法を探して、サインを追いかけて、負けて、また別のものを探して。
「今度こそ」と思っては崩れて。
正直、何度も嫌になりました。
でも、そんなことを繰り返したからこそ、
「勝てる手法を探すこと」と「自分が崩れないこと」は、別の問題だった
と、ようやく分かりました。
もし今あなたが、
「自分も、もしかしたら手法以前のところで何かを間違えているのかもしれない」
と少しでも感じているなら――。
ここから先は、きっと私の遠回りが、あなたの遠回りを一つ減らす材料になると思います。
負け続けていた頃の私は、何を間違えていたのか。
なぜ、何をやってもトレードが崩れてしまったのか。
そして、何を変えたことで、ようやく「崩れないトレード」に近づけるようになったのか。
これは、うまくいった結果だけを並べた成功談ではありません。
むしろ、うまくいかなかった頃の自分を、かなり正直に振り返った話です。
もし今、あなたが過去の自分と同じ場所で立ち止まっているなら。
その先に進むためのヒントが、もしかしたらここにあるかもしれません。
「また手法を探す」のを、いったん止めてみる。
そして一度だけ、
「自分がなぜ崩れるのか」
を真正面から見てみる。
そのきっかけになればと思っています。

ここまで読んでくださって、本当にありがとうございました。
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