〜長嶋茂雄氏に学ぶ、FXで活用したい“無意識の力”〜
FXをはじめて数年。気づけば、教材は山ほど買った。インジケーターもたくさん試した。スマホにはMT4とチャートアプリが並び、休日は検証とエントリーの繰り返し。
それなのに──勝てない。
「もう、手法じゃないんだよな…」
ふと、そんな声が心の奥から聞こえてきたこと、ありませんか?
私も、そうでした。手法を覚えても、うまく使いこなせない。ルールを守れない。勝てたと思ったら翌日は爆死。トータルでは資金は目減りしていくばかり。
でも、あるとき気づいたんです。
「同じチャートを見ていても、勝てる人は“何か”が違う」と。
潜在意識にアクセスする「型」の重要性
先日、長嶋茂雄氏の訃報に接しました。団塊ジュニア世代である私は、彼の現役時代を知るリアル世代ではありません。でも、彼の“伝説の育成術”には、トレーダーとしてハッとさせられるものがあったんです。
──巨人軍に入団した”超高校級スラッガー”松井秀喜を不動の四番に育てた1000日計画。
長嶋監督が、運命のドラフト会議で、抽選の末星稜高校(石川)の松井秀喜を引き当て、生涯続く師弟関係が始まったことはあまりにも有名です。その松井に対して、毎日毎日、長嶋氏は素振りの指導を続けました。遠征先の宿舎でも、自宅でも。その時のエピソードをNHKクローズアップ現代で視聴しましたが、言葉ではなく「音」を重視していたというのが印象的です。
「ピュッ」という音がすれば良い。それができていれば、バットの軌道は正しい。
松井は、最初その意味がまったく分からなかったそうです。けれど、毎日繰り返される中で、次第に「ピュッ」が正しいという“感覚”が体に染み込み、やがては言葉なしでも修正ができるようになっていった。
──これ、まさに「潜在意識に型を落とし込むプロセス」じゃないでしょうか?
FXも、同じ
長嶋氏が松井に伝えたのは、理論ではなく“無意識で正解を再現できる身体の反応”です。
FXで言えば、「冷静に損切りできる」「ここは入ってはいけない」と“感じられる”感覚と同じ。
私は以前、「ここは勝てそう」と思ってエントリーしたあと、なぜか毎度負けていました。でも、ある日トレードノートをつけ始めて、自分の感情の癖に気づきました。
・「負けを取り返したい」と思った直後は必ず無理なエントリーになる
・「勝ちたい」と強く思うときほど、ルールを破っている
そんな傾向を見つけたことで、やっと気持ちにブレーキをかけられるようになったんです。
すると、結果が変わりました。
エントリー回数は激減。でも、損切りが早くなって、負けが小さくなった。利益はそれほど伸びていないのに、トータルで勝てるようになってきた。
感情を観察することで、少しずつ「正しい型」が自分の中に根を張り始めた気がしたのです。
マイルールは、育てるもの
最初の頃、私は「完璧なルール」があると思っていました。どんな相場でも勝てる黄金の手法。
でも、今は思います。マイルールとは、守るものではなく「育てるもの」だと。
最初はシンプルでいい。たとえば、「この形になった時だけ入る」
そこから、毎回記録し、振り返り、検証し、また修正する。
そうするうちに、自分の潜在意識の中に、だんだんと“これはイケる形”という感覚が蓄積されていく。
そしてその過程を経て、自分になじんでいき、やがては不要となる。そのプロセスを経て、自分だけのマイルールは洗練されていく。
野球でも、バッターは最終的に「球を見ているようで見ていない」と言います。
FXも、ロジックやインジケーターではなく、“感じる”世界があります。目に見えるチャートという情報は、プロトレーダーにも、初心者トレーダーにも同じ。でも結果が違うということの意味を深く考えると、目に見えないものに、(分析力といった単語だけでは説明しきれないような)大きな差が生まれる理由があるのでは…と想像できます。ただ、その目に見えないものに到達するためには、目に見える事象をしっかりとらえ、条件合致なら、いつもの手順に従って、やるべきことを淡々と実行するという過程をひたすら反復するしかないのだ、と、いろいろ遠回りをするうちに気づきました。
泥くさく、でも確実に這い上がる
ここまで読んでくださったあなたに、私は心から言いたい。
「あなたは、すでに手法ジプシーから一歩抜け出している」と。
なぜなら、こうして“メンタル”に意識が向いているからです。
まだ勝てていなくても、資金が少なくても、大丈夫です。
私も同じでした。
でも、潜在意識の奥深くに「型」が根づいたとき、チャートの見え方が変わってきます。
それは、毎日の積み重ねでしか得られない「あなただけの、ブレークスルーのカギとなる感覚」です。
次回の後編では、東大理科三類に恐るべき伝説とともに現役合格したある人物の驚くべき集中力と“無意識の領域”へのアプローチについてご紹介します。
勝ち組への道に、必要なのは天才的センスではありません。
ただ、自分自身の「脳を知り、うまく付き合い、使いこなす技術」──それだけだと、私は確信しています。
泥くさく、遠回りでも、共に這い上がっていきましょう。
ご案内
自分が今あるのは、この先生のおかげだと思っているので、細やかな恩返しをしたいと思っています。
聖杯探しに疲れ果てた私が、ようやく「これだ」と思えた教材です。
遠回りしたからこそ刺さる、シンプルさの中に詰まった“勝ち続ける本質”。
私自身何度も見返し、学ぶたびに新たな気づきを得てきました。──メンタル崩壊とも無縁の実戦バイブルです。とてもお安くあり得ないコスパなので、良かったらお手に取ってみてください。
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