FXを始めたばかりの頃は、「どの通貨ペアが熱いか?」「エントリーは移動平均を抜けてから?」といった“チャートの中の世界”にどっぷりハマっていました。
でも、今思えば、まるで穴の中に顔を突っ込んで「敵はどこだ!」と叫んでいたようなもの。
見えてなかったんです、本当に大事な“相場の地図”が。
その視点をくれたのが、ある一つの言葉でした。
「通貨をトレードする人をトレードする」
この言葉に初めて出会ったとき、正直「え、どういうこと?」と戸惑いました。
でも、その意味が腹に落ちたとき、自分の中の何かが変わった気がしたんです。
あ、ロング勢捕まってやがる──高みの見物のススメ
かつての私は、エントリーのたびに心拍数が上がり、チャートが1pips動くたびに一喜一憂。
損切りラインに近づけば冷や汗、利確目前で反転すれば叫び声。まるでジェットコースター。
でも、私が以前参考にさせていただいていた勝ちトレーダーが、動画のなかで口々にこんなことを言っていたんです。
「ロング勢捕まって苦しそうだね」
「ショート勢がパニクってる形だなあ」
「これならエントリーしてやってもいいか」
……って、何様!?と思いませんか?笑
でも、これがヒントでした。彼らはチャートの中で起きている「人間の感情」を見ているんです。
自分を実況中継するトレード法
私が取り入れたのが、以前もお話ししましたが、「声に出して解説しながらトレードする」やり方。
たとえば、こうです。
- 「お、ここで飛び乗ったロング勢は多分ヤラれるな」
- 「おっと、ここで利確売りが出たってことは…」
- 「あれ、今の自分、なんか焦ってるぞ?ポジりたくてウズウズしてるな」
これ、バカみたいに聞こえるかもしれませんが、自分の感情を“口に出す”ことが、脳にとっては“客観視”の第一歩なんです。
◇ 脳科学的に言うと──
脳には「前頭前野(ぜんとうぜんや)」という“冷静さ”をつかさどる部分があります。
でも焦っているときや恐怖を感じたときには、脳の「扁桃体(へんとうたい)」という感情の中枢が暴れ出す。
そこで、「言語化」すると前頭前野が活性化し、扁桃体の興奮を抑え込んでくれるんです。
つまり、
感情を言葉にすることで、自分の脳を“俯瞰モード”に切り替えることができる。
この仕組みを知ってから、私は声に出すトレード解説を習慣にしました。
始めは熱くなってうっかり忘れて失敗することがあるかもしれない。でも、環境認識をして、冷静に狙いを定めていく段階から、声に出してみてください。驚くほど冷静になれますし、自分のトレードがうまくなった気になれます。そして、習慣化していくにつれ、トレードの粗さが少しずつ消えていくのがわかると思います。
俯瞰の達人:山崎奨さんに学ぶ視座の高さ
この俯瞰の達人として、YouTubeで知ったのが山崎奨さんという方です。チャンネルの説明欄に自己紹介が掲載されています。「超」がつく受験エリートなのですが、意気がったり自慢する、鼻につくといった雰囲気が一切ない不思議な雰囲気の方です。とりわけ、普通の人とはかけ離れた「俯瞰力」をもっていると感じました。日々世の中(特に政界)で起こる出来事にのめりこんで分析するのではなく、逆に離れて、肩の力をしっかり抜いたあと、視界に入るものを客観化、抽象化して、本質的なものをあぶりだすような分析が非常にうまく、天性の才能を感じます。すべての動画に同様の視座が貫かれているのですが、試しに下の動画から、この方が肌に合う、合わないは置いといて、その雰囲気を味わってください。特に20分00秒以降が彼の俯瞰的な解説を理解するのによい場面かと思います。
この方、どうやら社会問題全般を見て幅広く発信したい意向をお持ちのようですが、たまたま最近の政界にスポットを当てて解説する動画が異常にバズってしまい、しばらくこの界隈をウォッチし続けています。動画を少し見ていただくと分かると思うのですが、彼は、様々な政党同士の関係性を、ネットの反応なども注視しながら、どこか力を抜いて、時に熱くなっている人間模様”を、さてさて…といった風で上から見渡すように見ているんですよね。このあたり、政治評論家や政治学者とは全く違います。
決して、この人を支持する、とか、この人が悪い、などと熱弁することはない。熱烈なファンとか何か宗教の信者になる、といったことと真逆のところにいる人のように見えました。(チャンネル名からもうなづけますが)
※ちなみに私は無党派層であり、この動画に出てくる政党のどこかを強く支持したりしているわけではないのでご承知おきください。
クールにウォッチするこのスタンスが、「通貨をトレードする人をトレードする」っていう気持ちでチャートを眺めるときのスタンスに通ずるものがあるな…と直感的に思いました。
一段上から見ることで、無駄なエントリーが激減
俯瞰できるようになってから、無駄なエントリーが一気に減りました。
以前は「チャンスが来た!」「今しかない!」とばかりにポジり倒していましたが、
今は「お、狩りが始まったな」「お、そろそろ餌がまかれるなかもな」と、まるで釣り人のような心持ち。
高みの見物で相場を眺めていると、ポジポジ病も収まってきます。
「ここで入らなきゃ…!」という焦りが、「ここは罠にかかるかもしれないからスルー。次で刈られたところを拾う」
そんな思考に自然と切り替わるんです。
負け続きだったあの日々に、言いたいこと
かつての私は、毎日のようにチャートにかじりつき、疲弊していました。
“FXは感情との戦い”という言葉は知っていたけど、それをどう実践していいか分からなかった。わけもわからず、ほとばしる激情を抑え込むことに終始し、空回り。
手法を変えても勝てない。インジを足しても逆効果。
そんな迷路にいた自分に、いま伝えたいのは、
「まず、視点を上げてみろ」と。
自分の心と相場の構図を、少し高い場所から眺めてみる。
その一歩が、聖杯探しの旅を終わらせる突破口になると、今ならわかります。
まとめ:勝ち組の視点は、俯瞰から始まる
- トレードは通貨を見るのではなく、“トレードする人間”を観察するもの
- 「声に出して実況中継」することで、自分の感情を客観化できる
- 脳科学的にも、言語化は感情をコントロールする最良の手段
- 高みの見物をしながら、冷静に相場の人間ドラマを見る力を養う
- 山崎奨さんのような視点が、勝ち組への道筋を照らしてくれる
もし今、あなたが勝てずにもがいているなら、手法やインジをいじる前に、「自分の視点の高さ」を問い直してみてください。
どうしたら浮上できるかさえわからずただもがいていたあの日の私と同じように、あなたにも、あと一歩で“見えてくる風景”があるはずです。
焦らず、腐らず、俯瞰していきましょう。本日も、お読みいただき、ありがとうございました。
ご案内
自分が今トレードの世界に残れているのは、この先生のおかげなので、ささやかな恩返しをしたいと思っています。
聖杯探しに疲れ果てた私が、ようやく「これだ」と思えた教材です。
遠回りしたからこそ刺さる、シンプルさの中に詰まった“勝ち続ける本質”。そして、俯瞰力のカギである、チャートから垣間見える敵の声をしっかり聴くためのノウハウがぎっしり詰まっています。
私自身何度も見返し、学ぶたびに新たな気づきを得てきました。──メンタル崩壊とも無縁の実戦バイブルです。とてもお安くあり得ないコスパなので、良かったらお手に取ってみてください。
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