今日は、いわゆる「大敗」の話ではありません。
一撃で資金を吹き飛ばした、という派手な失敗談でもない。
もっと地味で、もっと多くの人がハマる話です。
少額の負けが、じわじわと続く。
ロットは小さい。ルールも、形式上は守っている。
「まだ致命傷じゃない」
「これくらいなら想定内」
そうやって自分を納得させながら、気づけば連敗が積み上がっていく。
そして、ある地点で、ふっと我慢が切れる。
「ここで取り返さないと」
「このまま終われない」
気づいたら、いつもよりロットを上げてエントリーしている。
結果は、たいてい想像通りです。
その一回で、それまでの小さな負けがすべて霞むほどの大負けになる。
正直に言います。
これは、少し前までの私そのものです。
大敗よりも、少額連敗のほうが心を壊す
大きく負けた日は、意外と割り切れます。
「今日はダメだった」と諦めがつく。
でも、少額連敗は違う。
静かに、確実に、心を削ってきます。
負け金額は小さいのに、
「勝てそうで勝てない」
「間違っていないはずなのに結果が出ない」
この状態が続くと、人は無意識のうちに耐え続けます。
そして、耐えた分だけ、反動が大きくなる。
感情的にロットを上げてしまうのは、欲ではありません。
疲労です。
我慢の限界です。前回のブログでも言いましたが、畑が雑草で荒れた状態。
感情的ロットアップは、意思の弱さじゃない
ここで、はっきり言っておきたいことがあります。
感情的なロットアップは、
あなたの性格が弱いからでも、
メンタルが未熟だからでもありません。
「我慢し続けてしまう構造」に身を置いているだけです。
少額連敗
↓
まだ耐えられると思い込む
↓
感情を抑え込む
↓
ある一点で爆発する
これは、人としてごく自然な流れです。
問題は、根性論で耐え続けてしまう設計そのものにあると考えます。
改善策①「連敗数」で機械的に止める
最初の改善策は、とてもシンプルです。
金額ではなく、「連敗数」で区切る。
たとえば、
・3連敗したらその日は終了
・6連敗したら今週はトレードしない
ポイントは、「まだいけそう」という感覚を判断基準から外すこと。
感覚に任せるから、限界まで耐えてしまう。
淡々と、機械的に止める。
それだけで、あの危険な衝動はかなり抑えられます。
改善策② 負けた直後は、必ず一動作挟む
連敗が続くと、チャートを凝視しがちになります。
「次こそは」という気持ちで。
でもこれは、感情にさらに刺激を与えている状態。
負けた直後は、
・チャートを閉じる
・席を立つ
・コーヒーを淹れる
・窓を開ける
トレードと無関係な動作を一つ挟む。
それだけで、感情の連鎖は切れます。
私の場合、別室で録画番組を最低30分は見て、切り替えを図ります。
改善策③ ロットは「感情が平常な時」に決めておく
ロットを上げるかどうかを、
負けが続いている最中に考えてはいけません。
決めるのは、
・負けていない日
・気分が落ち着いている時間
・トレードしていない場面
その時に決めたロットを、
どんな日でも、黙って守る。
もし守れないなら、
今のロットが大きすぎるだけです。
それでも発作が出るなら、時間足を変える
ここからが、今日いちばん伝えたい話です。
「わかっているのに、発作的にロットを上げてしまう」
「止めようと思っても、体が先に動く」
そんな時は、メンタルの問題ではありません。
時間足が、あなたに合っていない可能性が高い。
もし発作が出るなら、
時間足を一段階、上げてみてください。
5分足 → 15分足
15分足 → 1時間足
1時間足 → 4時間足
発作が出なくなるところまで、順番に上げてみる。
これは「逃げ」ではありません。
立派な調整です。
なぜ短期足ほど感情が乱れやすいのか(脳科学的視点)
短期足を見ていると、
価格は秒単位、分単位で動き続けます。
この「頻繁な変化」は、脳にとって強い刺激です。
私がリスペクトする迷晴れFXさんの動画で、かつて関連した知識を得たのですが、
人の脳には、
・即時的な反応を司る扁桃体
・冷静な判断を司る前頭前野
があります。
短期足では、
「上がった」「下がった」という刺激が連続し、
扁桃体が過剰に反応します。
その結果、
・焦り
・恐怖
・取り返したい衝動
が一気に湧き上がる。
一方、時間足を上げると、
情報量が減り、変化も緩やかになる。
すると、前頭前野が働きやすくなり、
「待つ」「見送る」「ルールを守る」
といった判断が戻ってくる。
つまり、
短期足ほど感情が暴れやすく、長期足ほど理性が戻りやすい。
これは、才能ではなく、脳の仕様です。
リアルタイムで損切されるのを見ていたら熱くなるけれど、1時間足でエントリーし放置、翌朝見たら損切されていた、というとき、熱くならないのは、まさしく、前頭前野が優位な状態です。
地味な負けに耐えられる人が、最後に残る
相場で生き残る人は、
派手な勝ち方を知っている人ではありません。
「地味な負け方に、発作を起こさない人」です。
少額連敗を、
ロットを上げず、
時間足を調整しながら、
淡々とやり過ごせる。
それができるようになると、
トレードは驚くほど静かになります。
私も、できていませんでした。
だから、こうして書いています。
今、こうしてブログを読んでくださっている方の中にも、連敗時の感情の暴発に心当たりがある方、いらっしゃると思いますが、
才能がないわけでも、向いていないわけでもない。
ただ、
自分の壊れやすい条件を知らなかっただけ。
そこに気づけたなら、
もう一段、先に進めます。
本当に、ここからです。
本日も、お読みいただき、ありがとうございました。
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