FXを始めた頃、私は「どうすれば勝てる手法を見つけられるのだろう」と、ずっと考えていました。
チャートを見て、
「ここで買えばいい」
「この形になったら売ればいい」
そんな明確な答えを探していたんです。
三角持合いが自動で表示されるツールを購入したこともありました。
特定のローソク足が出現したらエントリーする方法も試しました。
高額な教材を購入して、そこで紹介されていた特定のパターンが出現するのを待ってエントリーしたこともあります。
ところが、結果はどうだったか。
今振り返ると、かなり負けました。
そして負けるたびに、
「この手法は自分には合わない」
「このツールでは勝てない」
「もっといい手法があるはずだ」
そう考えて、また別の手法を探していました。
今思えば、私は手法以前の問題を抱えていたのだと思います。
それが、
環境認識ができていなかったこと。
今回は、そんな私の過去の話です。
- 「環境認識」という言葉すら、よく分かっていなかった
- 三角持合いを自動表示してくれるツールを買った
- 特定のローソク足が出たらエントリーしていた
- 高額な教材を買っても、同じことを繰り返した
- 環境認識ができないまま、手法だけを渡り歩いていた
- では、環境認識とは何だったのか
- 大衆の心理は平常なのか、それとも異常なのか
- 自分自身が大衆の中に埋もれていないか
- 進行方向への勢いは、まだ残っているのか
- 環境認識ができないと、手法を疑いたくなる
- 手法を探し続けていた頃の自分へ
- 「勝てる手法」を探す前に、一度考えてほしいこと
- 手法探しをやめるために、まず知ってほしいこと
- だから私は、手法探しについて一度立ち止まって考えるようになった
- そして「手法探し」には、もう一つの落とし穴がある
- 環境認識ができなかったからこそ、今なら分かること
- 最後に
「環境認識」という言葉すら、よく分かっていなかった
今でこそFXでは「環境認識が大切」と考えるようになりました。
でも、当時の私は環境認識という言葉を知っていても、その意味を自分のトレードに落とし込めていませんでした。
チャートを見るとき、私の視線はどうしても、
「どこでエントリーするか」
に向いていました。
ローソク足がこうなった。
インジケーターがこうなった。
この形が出た。
サインが出た。
だからエントリーする。
そんな見方です。
つまり、チャート全体を見る前に、エントリーする理由を探していたんですね。
これは、FX初心者の頃には比較的起こりやすいことなのかもしれません。
「FXで勝てない」
「エントリーしても逆行する」
「勝率が上がらない」
そんな状態になると、どうしても「もっと精度の高いエントリーポイントが欲しい」と考えてしまいます。
私もまさにそうでした。
三角持合いを自動表示してくれるツールを買った
その頃の私は、少しでも自分の判断を減らしたいと思っていました。
そこで購入したのが、三角持合いを自動で表示してくれるツールでした。
チャート上に三角持合いが表示されて、サインが出たらエントリーする。
当時の私からすると、かなり魅力的に感じました。
「これなら自分でも勝てるかもしれない」
そう思ったんです。
ところが、現実はそんなに甘くありませんでした。
サインが出たのでエントリーする。
すると逆行する。
損切りになる。
また別の場所でサインが出る。
今度こそと思ってエントリーする。
また負ける。
そんなことを繰り返しました。
もちろん、ツールそのものが悪かったという話ではありません。
問題は、私自身がそのサインが出た場所の環境を見ていなかったことでした。
三角持合いが形成されている。
だから何なのか。
その前にどんな値動きがあったのか。
上位足ではどちらを向いているのか。
その局面で買っている人、売っている人はどんな状態なのか。
そもそも、その方向へ進む勢いが残っているのか。
そういうことをほとんど考えていませんでした。
「形が出たからエントリーする」
それだけだったんです。
特定のローソク足が出たらエントリーしていた
別の時期には、特定のローソク足が表示されたところでエントリーする方法にも取り組みました。
ローソク足の形には、確かに意味があります。
それ自体を否定するつもりはありません。
ただ、私はまた同じことをしていました。
ローソク足だけを見ていたんです。
「このローソク足が出た」
↓
「だから買い」
あるいは、
「この形が出た」
↓
「だから売り」
という具合です。
でも、同じローソク足でも、チャート上の場所が変われば意味合いは変わります。
上昇の勢いが強いところで出たのか。
すでに上昇が弱まっているところで出たのか。
大きな流れに逆らう場所なのか。
大きな流れと同じ方向なのか。
重要な価格帯の近くなのか。
何でもない場所なのか。
そうした背景を見ないまま、
「ローソク足の形=エントリーサイン」
としてしまっていました。
そして、また負けました。
高額な教材を買っても、同じことを繰り返した
さらに私は、高額な教材も購入しました。
そこでは、ある特定のパターンが紹介されていました。
そのパターンがチャート上に出現したらエントリーする。
これも、考え方としては一つの手法です。
ただ、当時の私には、その手法を使いこなすために必要な「前提」が足りていませんでした。
パターンそのものを覚えることには一生懸命でした。
「この形を覚えよう」
「この条件ならエントリーしよう」
「この形なら勝てるはず」
でも、
なぜそこでそのパターンが機能するのか。
そこまで考えられていなかったんです。
そして、また負けました。
すると私はどうしたか。
「この手法もダメなのかもしれない」
そう考えます。
そして、次の手法を探します。
今振り返れば、かなり遠回りをしていたと思います。
環境認識ができないまま、手法だけを渡り歩いていた
当時の私を一言で表すなら、
「環境認識の力が身につかないまま、手法を渡り歩いていた」
ということになると思います。
三角持合い。
ローソク足。
特定のパターン。
インジケーター。
サインツール。
教材。
次から次へと試しました。
でも、勝てません。
すると、そのたびに手法を疑います。
「この手法では勝てない」
「自分には合っていない」
「もっと勝率の高い手法があるはず」
そんな考えが頭の中を巡ります。
こうして、手法を探しては試し、負けてはまた探す。
この繰り返しが、とてつもなく長く続きました。
今なら、少し違う見方ができます。
もしかすると私は、
「勝てる手法」を探していたというより、「自分で環境を判断しなくても勝てる方法」を探していたのかもしれません。
ここは、当時の自分を振り返っていて、かなり大きな気づきでした。
では、環境認識とは何だったのか
では、私が以前できていなかった環境認識とは、一体何だったのでしょうか。
今の自分なりに考えてみると、単純に「上がるか下がるかを予想すること」ではありません。
少なくとも、私は次のようなことを見るようになりました。
大衆はどちらを見ているのか
まず、その相場に参加している大衆が、どちらを見ているのか。
ダウ理論などから、大きな流れや目線を確認する。
今は買いを考えやすい局面なのか。
それとも売りを考えやすい局面なのか。
自分のエントリー方向が、大きな流れとどういう関係にあるのか。
以前の私は、ここをほとんど見ていませんでした。
自分が「買いたい」と思ったから買う。
それだけになっていたんです。
大衆の心理は平常なのか、それとも異常なのか
もう一つ、以前の自分が見落としていたのが、
「今、大衆はどんな心理状態なのか」
という部分です。
相場が平常なのか。
それとも、
焦り。
恐怖。
歓喜。
欲望。
そうした感情が強く出ている局面なのか。
相場は、数字だけで動いているわけではありません。
その価格を見ている人たちがいます。
買っている人がいる。
売っている人がいる。
利益を伸ばしたい人がいる。
損失を取り戻したい人がいる。
乗り遅れたくない人がいる。
損切りしたくない人もいる。
そんな人たちの心理が、値動きに影響している。
そう考えるようになってから、チャートの見え方が少しずつ変わっていきました。
自分自身が大衆の中に埋もれていないか
そして、もう一つ大切だと思うようになったのが、
自分自身が大衆から離れて、相場を俯瞰できているか
ということです。
これは、私自身が特に苦労した部分でした。
負けているときほど、目の前のローソク足しか見えなくなります。
「ここから上がってくれ」
「もう少し戻ってくれ」
「損切りにならないでくれ」
そんな自分の感情にチャートが支配されてしまいます。
そうなると、相場を見ているようで、実際には自分のポジションしか見ていません。
これでは環境認識どころではありません。
だからこそ、
「今、自分は相場を見ているのか。それとも、自分のポジションを見ているのか」
と、一度立ち止まって考える。
これは今でも自分に問いかけることがあります。
進行方向への勢いは、まだ残っているのか
そして、もう一つ。
今まで進んできた方向への勢いが、まだ残っているのか。
ここも以前の私は、かなり見落としていました。
上昇している。
だから買う。
下降している。
だから売る。
そんな単純な判断になっていました。
でも、上昇していることと、
「これからも上昇する勢いが残っている」
ことは、必ずしも同じではありません。
ずっと上昇してきた相場なら、その上昇がどこまで続いているのか。
逆に、下落してきた相場なら、その下落の勢いがまだ残っているのか。
「今どちらに動いているか」だけではなく、
「その方向へ進む力が今どうなっているのか」
を見る。
以前の自分には、そういう視点がありませんでした。
環境認識ができないと、手法を疑いたくなる
ここまで読んで、
「自分も手法を変えてばかりいる」
と思った方がいるかもしれません。
もしそうなら、少しだけ過去の私と似ているところがあるかもしれません。
もちろん、手法を検証すること自体が悪いわけではありません。
FXでは、自分に合ったルールを作り、それを検証していくことは大切だと思います。
ただ、
負けるたびに手法を変えているなら、その前に環境認識を見直してみる。
そんな選択肢があってもいいのではないでしょうか。
なぜなら、環境認識ができない状態では、どんな手法を手にしても、
「この手法は勝てない」
という結論になってしまう可能性があるからです。
本当は、
手法が悪いのではなく、
その手法を使う場所を選べていないだけかもしれない。
私は、ここに気づくまでにかなり時間がかかりました。
手法を探し続けていた頃の自分へ
もし当時の自分に一言だけ伝えられるなら、
「もっといい手法を探せ」
とは言わないと思います。
むしろ、
「その手法を使う前に、チャート全体を見てみよう」
と伝えたいです。
大きな流れはどうなっているのか。
大衆はどちらを見ているのか。
今の市場心理は平常なのか、それとも感情が大きく動いているのか。
自分は相場を俯瞰できているのか。
今まで進んできた方向への勢いは残っているのか。
そして、
「今はそもそも、自分が勝負する場所なのか」
を考える。
これができるようになるだけでも、トレードに対する向き合い方は変わってくると思います。
「勝てる手法」を探す前に、一度考えてほしいこと
FXで勝てない時期が長く続くと、
「もっと勝率の高い手法が欲しい」
「もっと簡単なエントリー方法が欲しい」
「もっと再現性の高いサインが欲しい」
と思ってしまうものです。
私もそうでした。
だから、手法探しそのものを責めたいわけではありません。
あの頃の自分も、ただ勝ちたかっただけです。
何とかしてFXで勝てるようになりたかった。
だから、いろいろな教材を探し、ツールを買い、手法を覚えました。
ただ、今振り返ると、
「手法を増やすこと」と「トレードが上達すること」は、必ずしも同じではなかった
と感じます。
むしろ私の場合、手法を増やすほど、判断基準が増えてしまいました。
そして迷いました。
迷うからエントリーが遅れる。
遅れたから焦る。
焦るから余計なトレードをする。
負ける。
そして、また新しい手法を探す。
そんな循環にもなっていました。
手法探しをやめるために、まず知ってほしいこと
ここまで読んで、
「じゃあ、結局どうすれば手法探しを繰り返さなくなるの?」
と思われたかもしれません。
実は、ここからが今回の記事で一番お伝えしたいところです。
私の場合、問題は「手法を知らなかったこと」ではありませんでした。
手法に答えを求めすぎていたことでした。
環境認識ができていない。
だからエントリーする場所を選べない。
負ける。
すると手法を疑う。
新しい手法を探す。
また環境認識ができない。
また負ける。
このループです。
もし今、
「FXで勝てない」
「手法を変えても勝てない」
「FXの手法を探し続けてしまう」
「教材を買っても結果が変わらない」
と悩んでいるなら、もしかすると以前の私と同じように、手法そのものより先に見直したほうがいい部分があるのかもしれません。
そして、それは「もっと勝てる手法を探すこと」ではない可能性があります。
だから私は、手法探しについて一度立ち止まって考えるようになった
私自身、長い間「勝てる手法」を探し続けました。
でも、その過程で気づいたことがあります。
手法を増やす前に、
なぜ自分は手法を探し続けているのか。
そこを考えてみる必要があるのではないか、ということです。
「今の手法に問題があるから」なのか。
それとも、
「今の自分が、その手法を使う環境を判断できていないから」なのか。
この二つは、似ているようでかなり違います。
もし後者なら、新しい手法を手に入れても、また同じところでつまずくかもしれません。
私自身が、そうでした。
だからこそ、今になって思うのです。
FXで勝てないとき、手法を疑う前に、自分が相場をどう見ているのかを一度見直してみる。
それだけでも、何か変わるきっかけになるかもしれません。
そして「手法探し」には、もう一つの落とし穴がある
ここまでの話をさらに掘り下げると、
「なぜFXで勝てない人ほど、次から次へと手法を探してしまうのか?」
という疑問にもつながってきます。
これは、単純に「勉強不足だから」ではないと思います。
私自身がそうだったからこそ、もっと別の理由があるように感じています。
そして、その理由を考えていくと、
手法を探しているようで、実は「不安を消してくれる答え」を探している
というところに行き着くことがあります。
「この形なら大丈夫」
「このサインならエントリーできる」
「この教材を使えば勝てる」
そんな“確かなもの”を手に入れたくなる。
私もそうでした。
だからこそ、ここは環境認識の話だけでは終わらせず、一度じっくり考えてみる価値があると思っています。
もし今あなたが、
「また新しい手法を探している」
「今の手法を捨てようか迷っている」
「教材を買おうか悩んでいる」
という状態なら、ぜひ一度こちらの記事も読んでみてください。

私がかつて何度も繰り返した「手法を変える→負ける→また探す」というループを、なぜ繰り返してしまうのか。
そして、手法を探すことより先に考えておきたいことは何なのか。
今回の記事の続きを考えるような感覚で読んでもらえると、二つの記事がつながって見えてくるかもしれません。
環境認識ができなかったからこそ、今なら分かること
昔の私は、チャートの中から「エントリーできる場所」を探していました。
今は、まず「今の相場はどんな状態なのか」を見るようになりました。
この違いは、自分の中ではかなり大きいものです。
以前は、
「どこで入るか」
がスタートでした。
今は、
「今、相場はどういう状態なのか」
から考える。
そして、その環境の中で、
「自分の手法が使える場所なのか」
を考える。
この順番になってきました。
もちろん、今でもすべてを完璧に判断できるわけではありません。
相場はいつも思い通りにはなりません。
環境認識をしたからといって、すべてのトレードが勝ちになるわけでもありません。
そこは、以前よりもずっと分かるようになりました。
だからこそ、私は「環境認識ができれば勝てる」と簡単に言うつもりもありません。
ただ、
「自分が今どんな相場を見ているのか分からないまま、エントリーだけを繰り返す」
という状態からは、少しずつ離れていけるようになりました。
最後に
FXで勝てない時期が続くと、
「自分には才能がないのではないか」
「この手法もダメなのではないか」
「もっと勉強しなければいけない」
そんなふうに、自分を責めたくなることがあります。
私も長い間そうでした。
でも、もしかすると、
「自分に才能がない」
のではなく、
「相場を見る順番を知らなかった」
だけなのかもしれません。
私の場合、エントリーの形ばかりを追いかけていました。
でも、その前に見るべきものがありました。
大衆がどちらを見ているのか。
今の市場心理はどうなのか。
自分は大衆の中に埋もれていないか。
相場を俯瞰できているか。
そして、今まで進んできた方向への勢いは残っているのか。
そうしたものを一つずつ見るようになって、ようやく「手法だけではFXは語れない」ということが少し分かってきました。
もし今、あなたが手法を探し続けているのなら。
新しい教材を買う前に、もう一度チャートを開いてみてもいいかもしれません。
そして、こう問いかけてみてください。
「私は、この相場がどういう状態なのかを見たうえで、エントリーしようとしているだろうか?」
その問いが、以前の私にとっては足りなかったものだったからです。
本日も、お読みいただき、ありがとうございました。
コメント