あの日のことは、今でもはっきり覚えています。
「いけるな、これ」
そう思えたロジックがありました。
当時はまだ慎重で、0.01ロットで複数通貨ペアを回しながら検証していたんです。
派手さはないけれど、月単位で見ればしっかりプラス。
ドカンと勝つことはないけど、ジワジワ積み上がる感覚。
…正直、手ごたえは十分でした。
そして翌月。
リアルトレードに移行。
ロットはそのまま、0.01。
結果――普通に勝てた。
ここまでは、よくある「順調な立ち上がり」ですよね。
でも、問題はその次の月でした。
なぜか、こう思ってしまったんです。
「もう分かった。これは勝てるやつだ」
資金は30万円。
ロットは、一気に0.3へ。
今振り返れば、冷静さの欠片もない判断です。
そこから、すべてが崩れました。
まず、含み損の重さ。
0.01のときには何とも思わなかった値動きが、
0.3になると、まるで別物。
ほんの数pipsの逆行で、心臓がざわつく。
そして、こうなる。
損切りできない。
「もう少し戻るかも」
「ここで切ったらもったいない」
そんな言い訳が、次々と湧いてくる。
逆に、含み益が出たときはどうか。
「早く利確したい」
「また逆行したらどうしよう」
結果――チキン利食い。
月末。
結果は、大きなマイナス。
しかも、それで終わらなかった。
その後も4か月連続で負け続け、
気づけば資金は13万円まで減少。
そして、撤退。
…ここで、ようやく考えました。
何がいけなかったのか。
結論から言うと、
ロジックじゃありませんでした。
完全に「自分」です。
もっと正確に言えば、
ロットに対する“自分の耐性”を無視したこと。
これがすべてでした。
トレードって、不思議なもので。
同じ手法でも、ロットが変わると別ゲームになります。
・損切りが遅れる
・利確が早まる
・ルールを守れなくなる
これ、全部「性格」の問題じゃないんです。
単純に、そのロットにメンタルが適応していないだけ。
つまり、こういうことです。
0.01で守れていたルールは、
0.3でも守れるとは限らない。
むしろ、守れなくなる方が普通です。
じゃあ、どうすればいいのか。
ここで、僕がたどり着いた答えを共有します。
ロットは「ジャンプ」じゃなくて、「階段」で上げる。
これに尽きます。
例えば、
0.01 → 0.02 → 0.03 → 0.05 → 0.1
こんな感じで、段階的に上げる。
しかも、それぞれのロットで「慣れる期間」を設ける。
1週間とかじゃ足りません。
最低でも1〜2か月。
そのロットで、
・損切りがいつも通りできるか
・利確がブレないか
・ルールを守れるか
これを確認する。
そして、もし崩れるなら。
ロットを上げるタイミングが早すぎる、ただそれだけです。
遠回りに見えますよね。
でも、実はこれが一番の近道です。
あのときの僕は、
「早く増やしたい」
「もっと稼げるはずだ」
そんな気持ちに引っ張られていました。
でも今ならはっきり言えます。
急いだ結果、遠回りした。
地味にコツコツ。
この言葉、正直バカにしていました。
でも、最後に残るのはこれです。
ロットを上げるという行為は、
単なる数字の変更じゃありません。
自分の器を広げる作業です。
だからこそ、
・時間がかかるのは当たり前
・違和感が出るのは正常
・崩れるのもプロセスの一部
そう捉えた方がいい。
もし今、あなたが
「ロットを上げたら崩れた」
「なぜか勝てなくなった」
そう感じているなら。
それは失敗じゃありません。
適正ロットを見つける途中です。
僕も、あの13万円まで減らした経験がなければ、
この感覚には一生気づけなかったと思います。
そして最後に。
ここまで読んでくれたあなたなら、もう気づいているはずです。
トレードの本質は、手法そのものよりも――
「それを扱う自分の状態」にある、ということに。
もし、この“自分の状態”をどう整えていくか。
もっと深く知りたいなら、こちらの記事でかなり踏み込んで書いています。
読み進めるうちに、
「ああ、これ自分のことだ…」と、何度も手が止まるはずです。
本日も、お読みいただき、ありがとうございました。


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