FXをやっていると、ある時ふと、こんな言葉に出会うことがあります。
「もっと抽象化しなさい」「本質を見なさい」「全体を俯瞰して考えなさい」。
正直に言うと、私はこの手の言葉に、ずっと苦手意識がありました。
なぜなら、抽象化しようとしても、できないんです。頭ではわかる気がする。でも、チャートを前にすると、ローソク足一本一本に感情が引っ張られ、結局いつも通りのミスを繰り返す。
もしあなたが今、同じような場所で立ち止まっているなら。
今日は、少し前まで、数々の手法のうわべばかりをつまみ食いをしていた私が、ようやく腑に落ちた「抽象化と潜在意識の関係」について、できるだけかみ砕いて説明したいと思います。
抽象化は「頑張ってやる作業」ではなかった
先日、あるマインド系の本を読んでいた時、ふと、次のような疑問がわきました。
「知識や経験は、潜在意識に落とし込めている時しか、抽象化しようとするプロセスは作動しないのか?
この抽象化と潜在意識への落とし込みには相関性があるのか?」
結論から言うと、私はこう感じています。
抽象化は、意識的に“やろう”とした瞬間には、ほとんど起きない。
そして、潜在意識への刷り込みが進んだ結果として、あとから勝手に起きるものなのではないか、と。
つまり、抽象化と潜在意識には、かなり強い相関がある。
でもそれは、「抽象化できたから潜在意識に入る」のではなく、
潜在意識に落ちたものだけが、抽象化という形で表に現れる、そんな順序です。
負けていた頃の私は、理解しよう、整理しよう、本質をつかもうと、頭ばかり使っていました。
でも今思えば、材料が圧倒的に足りなかったんです。
パターン認識に尽きる、という言葉の重み
シカゴを拠点とするキングズトリー・トレーディング社で長期にわたり目覚ましい活躍をし、現在は不動産投資の分野で活躍するパブロ・メルガレホ氏は、こんな言葉を残しています。
「トレード技術は結局のところ、マーケットのパターン認識に尽きる」
この言葉、以前はどこか抽象的に聞こえていました。
でも今は、かなり具体的に響きます。
※パターン認識については、以前のブログでもお話ししました。関連性があると思いますので、ご興味のある方はこちらもご覧ください。
彼はまた、相場の動きから目を離しているトレーダーよりも、画面の前に座り、パターンを探し続けているトレーダーの方が成功確率は高いとも述べています。
ただし、ここには大事な前提があります。
「画面を見続けられるメンタル」があること。
もしあなたが、
・チャートを見ていると、ついエントリーしてしまう
・ポジポジ病にどうしても勝てない
そう感じているなら、無理に実相場を見続ける必要はないと思います。
実相場が無理なら「動画」でいい
私自身、ある時期からやったのはこれでした。
師匠を一人決め、その人のトレード動画を、ひたすら見る。
どんな形を選び、
どの瞬間で、
どんな根拠で、
「ここだ」と判断しているのか。
最初は意味なんて、ほとんどわかりません。
でも、それでいいんです。
これは理解のためじゃなく、刷り込みのためだから。
一つのパターンを、脳に叩き込む
一つのパターンを徹底的に暗記する。
入れる形、スルーの形が瞬時にわかり、分類できる。
そうしていくと、不思議なことが起こり始めます。
最初はバラバラだった情報。
プライスアクション、MAの形状、チャートパターン、オシレーターの数値。
これらが、ある日突然、
「一つの塊」として認識される瞬間が来る。
これが、顕在学習から潜在学習への切り替わり。
そして同時に、抽象化が“勝手に”始まる瞬間です。
抽象化しようとしていないのに、
「あ、これ、前にも見たやつだ」
と感じる。
これが、本物のスタートラインなんだと思います。
全く異なるジャンルの話ですが、こちらのブログ、潜在意識に関する気づきが得られますので、良かったらご覧ください。
今、一からやり直すならこの順番でやる
もし今の私が、ゼロからトレード技術を身につけるなら、こうします。
① シンプルで、興味が持てる手法を一つ選ぶ
有料でも無料でも構いません。
ただし、講師のリアルトレード動画が十分にあるもの。
理由は単純で、完コピが顕在学習の最短ルートだからです。
オリジナルは、後で必ず生まれます。
② トレードと並行して検証ソフトで過去検証
感覚ではなく、期待値を数値で確認します。
ここで「信じられるかどうか」が決まります。
③ ドル円・ユロドルの2通貨で、最少ロット実弾3か月
最初からたくさんの通貨ペアを監視しても、キャパオーバーとなり、資金を加速度的に失うだけです。まずは、相場参加者が多く、流動性が高いドル円とユロドルのせいぜい2通貨ペアを監視すれば十分でしょう。あと、相場には自分のロジックとの向き不向きがあるので、1か月だけだと、それが勝ちトレードを得にくい相場だったときに、手法を使い続けるかの判断に困る。
だから3か月という期間が、平均的なサンプルを得られるほど良い期間だと思います。
④ トータルで勝ちが残り、メンタルのブレがなければ本格稼働
リスクは、資金の最大1%。私自身はこれを基準にしています。
過去にメンタルが数えきれないほど乱れたことを思うと、もう少し低くても良いくらい。
1%という数字は、
負けても自分を責めすぎず、
勝っても調子に乗りすぎない、
メンタルを壊さないための現実的なラインだと思っています。
勝てる技術習得は、実はとてもシンプル
トッププロを目指すのでなければ。
生活を少し楽にしたい、心に余裕を持ちたい、その程度なら。
勝てるトレード技術の習得は、
実は驚くほどシンプルなプロセスです。
たくさんの手法を華麗に駆使して、あらゆる相場からお金を抜き取る…そんな欲深いことを考える必要は、微塵もありません。
難しくしているのは、
「理解しようとしすぎる頭」と、
「早く結果を出したい焦り」。
抽象化は、頑張ってやるものじゃない。
潜在意識に沈んだものが、あとから浮かび上がってくるもの。
もし今、苦しさの中にいるなら。
それは、才能がないからじゃない。
まだ、刷り込みの量が足りていないだけかもしれません。
少し前まで、具象化ばかりにとらわれていた私が、今そう思えています。
だから、あなたもきっと大丈夫です。
本日も、お読みいただき、ありがとうございました。




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